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和泉層群

大阪府南部は白亜紀の化石産地に恵まれている一方で、鉱物産地が極めて少ない地方です。
戦時中に国策として金剛山で辰砂を掘った以外は、金属鉱山は全くありません。
ところが、鉱物不毛の地とも思えるこの泉南地方で、
世界的な稀産鉱物(希にしか産出しない鉱物)が採集できるところがあります。
しかも、この場所は化石が採れることでも有名な場所なのです。
和泉層群
泥岩中に細くて白い脈(Vein、ベイン)が入っていることがよくあります。
この白い鉱物は一種類ではなくて、石英、方解石、沸石などさまざまです。
これは、和泉層群にかぎらず堆積層には普通に見られる現象です。
堆積岩の割れ目に様々な物質を溶かし込んだ水が染みこんで、
石英、方解石、沸石などを沈殿してできたものでしょう。
1972年、大阪市立大学の先生方によって和泉層群の白い脈が詳しく調べられ、
2種の稀産鉱物が発見されました
 この時に発見されたのが、ドーソン石とアルモヒドロカルサイトです。
ドーソン石が世界で最初に発見されたのは100年以上前のことですが、
1972年(和泉層群で発見された年)までに確認された産地は世界中で9ヶ所だけでした。
アルモヒドロカルサイトの方は1926年に発見されて以来、3ヶ所でしか見付かっていませんでした。
つまり、大阪府がドーソン石の10番目の産地、
アルモヒドロカルサイトの4番目の産地ということになります。
しかも、この二つの鉱物が一緒に出て来た(共生する)例は和泉層群が世界で初めてです。
これらの鉱物は、岸和田市から泉南市にかけての数箇所で、
和泉層群下部(白亜紀後期)の畦ノ谷泥岩層(あぜのたにでいがんそう)から発見されています。
1972年に発表された論文によると、東側ほどドーソン石の割合が多く、
西に行くに従ってアルモヒドロカルサイトの比率が高くなる傾向があるそうです。
岸和田市塔原ではドーソン石のみ、
泉佐野市大木では両方が共生、
泉南市六尾ではアルモヒドロカルサイトが主になっています。
この産地ではどういう具合になっているのかは未だ確認していません。
 ドーソン石とアルモヒドロカルサイトは、
泥岩中の加水アルミノケイ酸塩(例えばモンモリロナイトのような粘土鉱物)と
炭酸水素ナトリウムを含む温泉水とが反応して出来たと考えられています。

模式的な化学反応式は次のようになります。
モンモリロナイト
Al4Si8O16(OH)12 nH2O + 4NaHCO3 → NaAl(CO3)(OH)2 + 8SiO2 + (n+4)H2O



ドーソナイト
NaAl(CO3)(OH)2 + CaCO3 + H2O → CaAl2(CO3)2(OH)4 7H2O + n(Na,OH,CO3)
ドーソナイト 方解石 アルモヒドロカルサイト
ドーソン石とアルモヒドロカルサイトとは外観がよく似ているので、肉眼で区別することが出来ません。
どちらも同じように絹糸光沢の細い繊維状結晶が丸く集まっています。
透明で細い棒状のアラレ石の結晶も見付かります
ドーソン石(Dawsonite)斜方晶系NaAl(CO3)(OH)2繊維状、針状ガラス〜絹糸光沢
酸に発泡して溶ける.モース硬度 3.ヘキ開 {110}に完全
アルモヒドロカルサイト(Alumohydrocalcite)
三斜晶系CaAl2(CO3)2(OH)4 7H2O繊維状、針状ガラス〜絹糸光沢.
温水に溶ける酸に発泡して溶ける.モース硬度2.5.ヘキ開 {100}に完全
ギブス石(Gibbsite)
単斜晶系γ-Al(OH)3雲母に似た板状ガラス〜絹糸光沢,加温した酸に溶ける
モース硬度 3.ヘキ開 {001}に完全
アロフェン(Allophane)
非晶質2Al2O3 SiO2 nH2O不定形ガラス〜樹脂.酸に溶けゲル状になる
モース硬度 3.貝殻状