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多田鉱山

多田鉱山の自然銀


 日本で産する金属元素鉱物としては、北海道の白金属、ジパングと称される各地の 砂金や山金、
そして今回紹介する自然銀が代表的なものだろう(しかし、採掘コストの合 わないところが大半である)。

自然銀といえば北海道の豊羽鉱山などでは髭銀と呼ばれる紐状のものもあるが、
大半 は微細で黒鉱的なものが多い。箔状というのも珍しい部類だが、
ちょうどアルミ箔の 小さな小片が石英に付いている感じといえば分かっていただけるだろうか。

今回は兵 庫県多田鉱山(兵庫県川辺郡猪名川町広根)の自然銀の現状についてスポットをあてて みる。

 

 多田鉱山(地元では多田銀山という)は古くは鎌倉時代に開山しているが、
豊臣秀吉 の時代や江戸時代、江戸では金本位制の小判が、
関西では銀本位制であったことから 島根の石見銀山や多田銀山は重宝された。
これまで2000を越す間歩があったとされる が、
時代と共に崩落や捨て去りがあり、現在の間歩数は明らかではない。

また地表は ゴルフ場や住宅になったところも多く、
近年では行政が危険回避のために坑口を閉じ てしまうことも多い。
台所間歩なども現在は口が閉められていて始めての人には看板 があるだけで坑口は見えないということになっている。



 昭和の時代には日本鉱業(株)によって本坑と呼ばれる縦坑も掘られて、
月産の粗>鉱 量は1000トン程度であったと記録されている。
昭和48年に休山し、現在は山間の静か な風景に戻っている。

 玄翁坑、瓢箪間歩、青木間歩などのいくつかの坑口は現在も健在で
青木間歩は2004 年に整備されて一般に開放されている
(とはいえ内部はコンクリートで固めてあるので10mほどのトンネルを見るだけということになる。
日中は扉が開けられていて無料)。

我々、アマチュア鉱物探索者は砂利池(ジャリ池)と呼ばれる石金樋鉱床のズリ 石を叩くことが多い。
石英の塊は精錬の邪魔なので打ち捨ててあり、それを割ると、
ごく希に箔状の銀色あるいは淡ピンク色の自然銀が現れることがある。
砂利池の直ぐに上は広場のようなズリ場で自然銀はここから出る確率が高いといわれている。
昨秋の大雨と台風による川状の掘り込みができていて土の下にあった石も表面にでてきて いる。
出来るだけガザガサ風の乳白色の石英を割る
(ガサガサだから軽く叩かないと こなごなに砕け散る)と自然銀が出ることがある、
なんとも適当な言い方で恐縮だが、着いて5分もしないうちに見つかることもあるし、
2時間ほど石を割っても出ない時はでない。
ただし、自然銀も山金と同じでひとつ入っている小石を見つければ小割 りすれば、
他の部分にも大概は入っているので標本は小さくなるが、数は稼げる。


掘 先生の本には「かつて箔状の自然銀を産した」と記されているが、
現在でも、 ネバリと根性”と”運”(つまるところは回数)により手にすることができる。

微細粒の閃亜鉛鉱や黄銅鉱、あるいは斑銅鉱、方鉛鉱、
青い皮膜の青鉛鉱やブロシャ ン銅鉱も石英に入っており、これは数も多い。

砂利池付近は明治の森の自然道となっているので休日はハイキングで通られる方も多 いし、
この頃はバイクや自転車で通る人もよく見かける。
鉱物採集家は断然に少ない が、
地元の人はここが銀山ということをよくご存知なので、
別に不審者のように思われる心配はないことも鉱物採集家には嬉しい場所のひとつである。
 三太